観客が怖いんじゃない。自分の耳が怖い。

最近、書くことについて考える機会が増えた。

「書くことに抵抗がある」という人は、意外と多いらしい。

でも私は、そこで気づいた。

私は書くことには、抵抗がない。

自分ぽいこと書けたら嬉しい。
笑ってもらえたらもっと嬉しい。
何かが伝わったら最高だ。

でも、うまくできなくても、わりと平気で出せる。

じゃあ私が怖いものって、なんだろう。
考えたら、すぐにわかった。

音楽だった。

観客が怖いんじゃない。

300人いたって、知らない人なら案外どうでもいい。

でも、もし今ギターを鳴らしたら、自分の中からものすごく厳しい観客が出てくることはわかっている。

音楽は、好きすぎるから審美眼だけ先に育っている。

かっこいい音を、たくさん知っている。
だから、自分で鳴らしたらきっとわかってしまう。

「違う」
「こんなんじゃない」
「もっとかっこいいはずなのに」

だから怖いのは、自分の耳なのだと思う。

……と言いながら、そもそも今はギターを弾いてすらいない笑。

だったら最初にやることは、上手く弾くことじゃない。
もう一度、音を鳴らしてみることなのかもしれない。

でも、その厳しい観客を追い出したいわけではない。

だって、その耳があるから「これはかっこいい」「これは違う」もわかる。

それは音楽を奏でるにも、きっと大事な力だから。

ただし、練習中まで最前列に座らせない笑。

その最初の一音を鳴らすなら、朝の10分くらいがいいのかもしれない。

その10分だけは、

「本日の公演はリハーサルです。批評家の方は入場できません」

ってする。

間違える。
指が動かない。
昔できたところが弾けない。
音がダサい。

全部OK。

10分触ったら終了。

たぶん私にとっての次の挑戦って「人前で何かする」じゃない。

自分が本当に好きで、だからこそ自分をごまかせないものに、もう一度触れること。

こっちなんだと思う。

そして初日の最初の10秒だけは、批評家にも仕事をしてもらおう。

「ジャック刺さってます」

確認終了。

あとは退場してもらおう笑。

ちなみに、

「いや、下手なの知ってたけど出たよ?」

と言ってくる昔の自分がいる。

その昔の自分が何をやらかしたのかは、noteに書きました。

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300人の前で、音が出なかった。